砂利敷きの庭というと皆さんはどんなイメージがありますか?
実は、施工は簡単で費用が安いというメリットの他にも、たくさんの良い点があります。
今回は、庭を砂利に変えて良かった点と改善したい点について多く挙がっている声について解説していきます。
「庭を砂利敷きにしようと思っているけど、実際のところはどうなの?」という方はぜひ参考にして下さい。
1、砂利敷きにして良かった点
まずは砂利敷きにして良かった点から見ていきましょう。
庭を砂利にするとこのようなメリットが得られます。
雑草対策
庭を砂利敷きにすると雑草が生えにくくなります。
というのも砂利の庭はむき出しの土の地面よりも太陽光が届きにくくなっているため、雑草の発生を大幅に減らせるという嬉しい効果が期待できるのです。
もし砂利の隙間から雑草が生えてきたとしても、抜きやすく本数もそれほど多くないため手間がかかりません。
雑草がより生えにくくするには、砂利の下に防草シートを敷いたり砂利の厚みを3~5㎝と厚めに敷くとさらに良いでしょう。
防犯対策
砂利は踏むと「ジャリジャリ」という音がする特徴から防犯対策に有効と言われています。
この特徴を利用して家の防犯対策として砂利を敷いている方もいるほど。
特にアプローチなどの人が通る場所や侵入経路になりやすい掃き出し窓の下、人の目に付きにくい裏庭に使うと効果的です。
空き巣などの犯人は、侵入の際に音がして注目が集まるのを嫌います。
砂利を家の敷地内に敷くことで足音が出て侵入を躊躇させることができるため、防犯のために砂利が有効という訳です。
特に「防犯砂利」と呼ばれる砂利はガラスなどをリサイクルして作られており、軽量で大きな音が出るのが特徴。
ただし音の高さや大きさによっては耳障りになることもありますので、防犯砂利を選ぶ際には店頭で実際にサンプルを試してみることをおすすめします。
水はけがよくなり、泥はねがなくなった
庭に砂利を敷くと土のままやコンクリート敷きの場所よりも水はけがよくなります。
特に水たまりが出来たり泥でぬかんだりするような庭では、砂利の中に水を取り込むことができるので直接ぬかるみの中を歩かなくても済みます。
結果として泥で靴底が汚れたり、玄関床を汚すこともないのです。
また干している洗濯物が地面に落ちても、泥汚れが付かないので安心です。
費用が安かった
庭を砂利敷きにすると舗装費用をかなり抑えることができます。
こちらは砂利敷きと他の舗装方法による㎡当たりの費用の差です。
- 砂利敷き…1,300円/㎡
- 土間コンクリート…7,900円/㎡
- インターロッキング…9,300円/㎡
- 自然石張り…19,000円/㎡
「インターロッキング」というのは舗装方法の一種で、様々な形や色のコンクリートブロックを並べて張る方法のこと。
大きな公園などでよくみられる舗装です。
また「自然石張り」とは、天然の石そのままの形を生かしてパズルのように敷き詰める舗装方法をいいます。
ご覧の通り、砂利敷きは圧倒的な費用の安さとなっています。
たとえ業者に依頼したり砂利の下に防草シートを敷設することになっても、他の舗装方法よりもはるかに安くできます。
自分で施工がしやすかった
庭を砂利にするメリットは安さだけではありません。
比較的狭い範囲であればDIYで施工することも難しくありません。
広い範囲の庭なら転圧を掛ける場合に専用の機械が必要になることがありますが、庭のアプローチといった一部分なら自分でも簡単に施工することが可能に。
業者に依頼する費用がもったいないという方は、ご自分で砂利を敷いてはいかがでしょうか。
変更したい時も簡単
砂利から土間コンクリートやインターロッキングといった他の舗装方法に変更する場合も簡単に施工ができます。
もしコンクリートやアスファルトの場所を他のものに変えたいなら、業者に依頼して機械を使って壊す必要があり費用も工期もかかります。
しかし砂利の場合は、砂利を撤去するだけなので自分でも簡単に変更できます。
2、砂利敷きにして気が付いたこと、改善したいこと
砂利敷きにして良かった点がある一方で、改善したいことやデメリットもあります。
砂利の上が歩きにくい
砂利の大きさや形によっては、歩きにくくなることがあります。
特にハイヒールのようなかかとの細い靴は、ヒール部分が砂利に埋もれてしまい歩くのに一苦労します。
またサンダルで砂利の上を歩くと、足元が不安定になったり砂利が上に乗って邪魔になることも。
特に小さい子供のいるお宅では、砂利道で走って転んでしまうことも考えられますので、庭を砂利敷きにする際には十分注意するようにしましょう。
自転車やベビーカーの車輪が砂利に沈み、通りにくい
砂利だと自転車やベビーカーといった車輪の付いたものを動かしにくくなることがあります。
コンクリートのような硬い地面では車輪が回りますが、砂利では車輪が引っかかってしまい思うように使えないことが。
同じように自転車に乗った状態で砂利道を走るとタイヤが砂利に取られて大変危険ですので、砂利の上では自転車を運転することはなるべく避けましょう。
落ち葉の掃除がしにくい
秋に葉が落ちる落葉樹があるお庭では、落ち葉の掃除がしにくいというデメリットがあります。
砂利敷きの場所では落ち葉や木の枝などを掃除する際、一緒に砂利を掃きこんでしまうためです。
手で一枚ずつ拾い集めるか、風で吹き飛ばしてくれるブロアーを使わないとキレイに掃除するのが難しいといえます。
また積雪の多い地域では除雪がしにくくなります。
積もった雪を取り払う際、スコップなどで砂利も一緒にすくってしまうためです。
子どもが投げたり、集めたりして遊んでしまう
子どもはどんな物でもおもちゃにしがちですが、砂利を投げたりして遊んでしまうことがあります。
場合によっては砂利を投げた拍子に窓ガラスを割ったり、近隣の方に迷惑を掛けてしまう恐れも。
砂利で遊ぶこと自体は悪いことではありませんので、大人の目の届く範囲内で遊ばせる分には問題ありませんが、子供が言い聞かせて分かる年齢になるまで砂利を敷かないなどの対処をすると良いでしょう。
明るい色の砂利は汚れが目立ったり、苔が生えた
明るい色の中でも白っぽい色の砂利は、汚れやコケが目立つことがあります。
特に庭の端に敷いてある砂利はほとんど踏んで動かさないため汚れやコケが付きやすく、庭の見栄えを悪くさせる原因に。
また雨どいの下にある砂利にも汚れが付きやすくなりますので、ご注意ください。
もし砂利の汚れが気になるようであれば、白っぽい色ではなく暗めの色の砂利を選ぶことをおすすめします。
砂利が雨で流されてしまった
砂利はコンクリートなどのように強い力で押し固められている訳ではないため、風や大雨などによって敷地外に流れ出すことがあります。
また駐車場に敷いた砂利は車のタイヤによって飛ばされたり、タイヤに挟まって持って行かれる可能性も。
特に土の上に直接敷いた砂利は、人や車の重さで徐々に土の中に埋もれてしまいます。
そのため砂利が減ってきたなと感じたら、定期的に砂利を補充しなければなりません。
土の中に埋もれるのを防ぐには、砂利を敷く下に防草シートを敷き詰めるのも有効です。
3、プロに相談・依頼すれば失敗しない
庭を砂利敷きにするには、他の方法と比べて比較的簡単にDIYで施工できます。
とはいえ広い範囲を一人で施工するとなると、材料や道具を購入したり敷く方法を調べるなどの手間がかかります。
また重い砂利を運んで腰を痛めてケガをしてしまうこともあるかもしれません。
その点、プロである業者に依頼すれば手間なく失敗する心配もありません。
さらにプロならではの技術とテクニックで、砂利を使った個性的な庭にすることも可能になります。
もし自分で砂利を敷く時間がない、雑草対策の知識がないという方は、プロに依頼するのも一つの方法と考えましょう。
4、新しい砂利に交換したい、交換方法やおすすめ砂利
今まで敷いてい砂利が古くなったり、別の色の砂利を敷きたくなったりしたら新しい砂利に交換しましょう。
砂利を自分で交換するには次のような手順で進めてください。
- 角スコップで古い砂利を撤去
- 竹ぼうきなどで細かい砂利を払う
- 集めた砂利は袋に入れてゴミとして処分
砂利の処分方法
ここでポイントになるのは古い砂利の処分方法です。
業者に砂利敷きを依頼する場合は、すべて業者が処分してくれますが、自分で作業するとなると古い砂利の処分も自分で行うことになります。
砂利を処分するには次の3つの方法があります。
- 自治体の施設へ搬入する
- ホームセンターに処分を依頼
- 造園業者などに有料で処分してもらう
砂利は燃えないゴミとして家庭ごみに出せませんのでごみ処理施設に持って行ったり、ホームセンターや近くの造園業者に処分を依頼することになります。
ホームセンターでは新しい砂利を購入する場合に限って引き取ってくれることがありますので、事前に確認が必要です。
「砂利なんてその辺にあるから」と山や川などに勝手に捨ててしまうと、不法投棄になりますので絶対にやめましょう。
おすすめの砂利 7種類
最後に交換するのにおすすめな砂利を7種類ご紹介します。
どの砂利も庭の雰囲気を素敵に変えてくれますので、テイストや好みに応じて選んでみてください。
白玉砂利
価格(㎡当たり) | 約8,000円 |
特長 | 和風・洋風問わず使え、高級感がある。 色落ちの心配がなく、角が丸いのでケガもしにくい。 |
那智黒石砂利
価格(㎡当たり) | 約14,000円 |
特長 | ツヤツヤとして濡れたような艶がシックで美しい砂利。 和風庭園やアジアンの庭に合う。 |
ピンク玉砂利
価格(㎡当たり) | 約15,000円 |
特長 | 乾いている時は白っぽく、濡れると赤みが強くなる。 洋風の庭におすすめで、色合いの違いが楽しめる。 |
赤玉砂利
価格(㎡当たり) | 約10,000円 |
特長 | 赤色の大理石を砕いて角を落としたもの。 色が鮮やかだが落ち着きもありウッドデッキに合う。 |
五色砂利
価格(㎡当たり) | 約16,000円 |
特長 | 白・赤・黄・緑などの色がミックスされた砂利。 どちらかというと飛び石のある和風の庭におすすめ。 |
金華砂利
価格(㎡当たり) | 約30,000円 |
特長 | 白からダークグレーまでのグラデーションカラー。 水に濡れると色合いが変わり、和洋問わず使える。 |
エメラルド砂利
価格(㎡当たり) | 約20,000円 |
特長 | 乾いていると白っぽいが、濡れると緑色になる。 レンガやウッドデッキにも合わせやすい。 |
あとがき
今回は砂利の良い点や改善点の他に、新しい砂利への交換方法やおすすめの砂利についてご紹介してきました。
庭を砂利敷きにすると雑草が生えにくい、費用が抑えられるという良い点がある一方で、雨で流されて減ってしまうというデメリットや子供が遊んでしまう恐れがあります。
これら両方の特徴を良く理解して庭を砂利敷きにすれば、後のトラブルが防げるはず。
場合によってはプロの手も借りながら、利点がたくさんの砂利敷きの庭へ変えていきましょう!